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  [概要: リコンファームって何で必要なの~?]

 第15話 RECONFIRM is most important! [デリー]

 4日ぶりにデリーに舞い戻ってきた。今日このデリーを最後にインドを離れる(予定では…)

 寝台列車は朝8時頃、無事にニューデリー駅に到着。駅のクロークルームに荷物を預けると、暇に任せてそのまま街を散歩してみることにした。
 冬の早朝のひんやりと心地よい空気を肌で感じ、とてもすがすがしい気持ちである。

 通りすがりに食堂を見つけた。
 路上にはみ出たキッチンで、くるくる生地をのばし、プリーやチャパティを作る親父。
 ステンレス製の食器を両手に抱え、小走りに駆け回るウェイター。
 テーブルの上の食料をただ、ただ黙ってもくもくと食う通勤前らしき男たち。
 これはダーバと呼ばれる大衆食堂だ。

 ぐぅぅぅぅ。見てるだけでお腹が減ってきた。

 おそるおそる店内に入る。
 外国人はあまり来ないのだろう。店員もちょっととまどっている。

 注文の仕方がわからないので、「メニューはある?」と聞いてみたがやっぱりなくて、しょうがないから、その辺で食っている親父のプレートを指さした。そして、唯一知っていたインドの飲み物「チャイ!」を追加。日本じゃ、こんなに甘ったるい紅茶飲まないのにすっかりはまってしまった。 

 しばらくしてウェイターの兄ちゃんが持ってきたのは、お好み焼きのようなパンケーキみたいなもの(※今思えばパラタだと思う)とカレー風味のスープだった。
 スープはとても胃に優しく、薄味。刺激の少ないスパイスを使ってあるみたい。勝手にインド人は毎日、毎食カレーを食べていると思っていたが、どうやらインド人も朝から強烈に辛いものは食べないようだ。ま、そりゃそうだよな~。

 腹が満たされ、満足したのもつかの間、ふと目の前に公衆電話があるのに気づき、はっと我に返った。
 この数日、日本でのいつもと違う世界を堪能していたのだが、電話を見た瞬間に現実に引き戻された。不吉な予感が走る。
 ・・・今日の飛行機リコンファームしてあるよねぇ・・・。

 実は、リコンファームはデリーを発つときボスに頼んであった。ツアーに出る前に何度もスリランカ航空に電話をしたのにちっともつながらなかったのだ。

 朝が早かったせいか、スリランカ航空のオフィスにあっさりと電話がつながった。しかし、なんだか受話器を持つ友人の様子がおかしい。何度も、何度も相手に同じフレーズを繰り返し、問いかけている…?

 ・・・なんと今日の飛行機にはのれなかった

「あなた達の予約はキャンセルされている」

 あまりにもショッキングな台詞に、しばし言葉を失ってしまった。

「一体どういうこと?」

 電話を切ったその足でエアランカのオフィスに向かおうとしたが、よりによって持っていたデリーの地図は間違っていた。歩けど、歩けど、エアランカのエの字も見つけられない。

 こうなったら向かうところはただ一つ。「ボスのオフィス」である。

 1週間前に登った階段を上がり、ばーん!と入り口のドアを開け放つと、部屋の奥の奥、真っ正面のデスクで暇そうにのさばっているボスの姿が目に入った。

「Do YOU remember US ??」

「あれ、おはよう~。バラナシは楽しかったかい?」

って、楽しかったって報告になんか来ないってば!

「あなた、リコンファームの約束忘れてたでしょ~!なんとかしてよ!」

 ボスも電話をかけるが通じない。

「エアランカはここから近いから行ってみな」

 おまえが行けよ!という気もしないでもないが、言われるがままにオフィスを尋ねてみた。


 エアランカのオフィスでは、ひっきりなしに電話が鳴っており、電話を切ったと思ったらまた電話のベル。オフィスにいる客は少ないのに、なかなか相手してもらえない。今回の旅で、初めて忙しそうに働くインド人を見た気がする。

 数十分後、やっと順番がきて、「リコンファームちゃんとしてありますよね?」と、目の前の女性スタッフに告げる。
 その女性は、我々の航空券を見ながらなにやらコンピュータに入力し、そして言った。

「これは予約がキャンセルされてるわ」

 このとき、初めて気付いた。・・・ボスはリコンファームのことを忘れていたのだ。
 デリーとコロンボを結ぶ飛行機は週2便しかない上に、飛行機の収容人数も少ない。どう転んでも、今日の便には乗せられないのだという。

「2日後のフライトなら今からでも何とかなるわ」

 2日後では遅いのである。
 実は明日、我々の友人が日本からコロンボへやってくる。そして、その友人Aくんとはスリランカの空港で落ち合う約束をしている。
 さらに、Aくんはスリランカは初めてであり、我々ももともと空港で会えるつもりだったので、会えなかった時のことを全く考えちゃ~いなかった。
 このままだとAくんは、空港でたった1人、いつまでもいつまでも我々を待つことになってしまう。

「私たちを助けて!!」

 そんなことを言われても困るだろうが、こっちも必死である。他の窓口の男性スタッフに頼んでみたりもしてみたが、当たり前だが結果は同じだった。
 それでも「ヘルプミー!」を繰り返していると、男はカウンターに体を乗り出し、耳元でささやくようにこういった。

「とりあえず、午後2時になったらまたここに来なさい」

 ??? どういうことだろう?

 ワケのわからないまま、オフィスを出たのだが、冷静になって考えてみるとだんだん腹が立ってきた。こうなったのもボスのせいである。
 "自分でやらなかったおまえらが悪い!"と思う人もいるだろうが、ボスに責任転嫁くらいさせてくれ!

「やっぱり、乗れないよ!!リコンファームをしてくれたんじゃなかったの?」
「なに?!そんな馬鹿な! よし、俺が行って交渉してやる!」
(・・・その前に謝罪の言葉が欲しいよ)

 ボス、我々、そしてもう1人背の高いインド人の男性の4人で再びエアランカへ。

 ボスが交渉する。しかし状況は変わらない、変わるわけがない。
「今日はノーシートだ」向こうにしたってそれ以外言い様はないのだ。


リコンファームは忘れずに

 そのうちオフィスの男とボスの会話が聞き取りにくくなった。彼は、カウンターに乗り出し、男に向かって何かを提案している。
 しばらくすると、我々はボスに促されるままにオフィスの外に出た。そこで、ボスに渡された航空券には2日後のフライト時間の書かれたシールが貼ってあった。

「今日は無理だ。2日後の飛行機なら問題ないからこれに乗りなさい」

「それじゃ、困るんだってば!明日友達がスリランカに来るの。どうしても今晩インドを出たいのっ」

 我々も必死である。

「あ、そゆこと・・・」と、やっと我々の事情を飲み込んだボス。
「ま、チャイでも飲みながら話そうや・・・」とレストランに向かった。

タグ:インド旅行記|デリー|リコンファーム|国際線

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