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インド(酷暑の南編) > 第7話 すっかり怪しい外人と化す その2(ハイダラバード) [概要: 最後は警官に職務質問されてしまった。すいません。休んでただけです。] 第7話 すっかり怪しい外人と化す その2(ハイダラバード)ところで、一日中湖畔に居ると言うことは、食事はともかくとして、せめて水分はとらないとしんどい。これだけ暑いのだから、脱水症状になりかねない。 実は朝から我々のことを気にして何かにつけて声をかけてくる婦人がいた。 彼女は英語を話さないのでほとんど意思疎通が叶わなかったのだが、いくつか身振り手振りで言いたいことを理解できた。 例えば、遠く我々の背後のずっと奥を指さしながら、空のペットボトルをとりだし、水を注ぐそぶりをする。 町を歩いているとき、何度も給水所を目にしていたので、 「ペットボトルを持って向こうに行けばお水もらえるわよ」 って言いたいのだとすぐにわかった。 デリーなどの大都市では、ドリンキングウォーターの水道を見かけることが多かったが、ハイダラバードで見かけるのは給水所だった。 藁葺きの簡易的なつくりのテントの中に水がたっぷりと入ったカメがいくつもおいてあり、係りの人が柄杓ですくって銀のコップに水をついでくれる。 そして、人々はそのコップに口を付けることなく、斜め上を見上げながら器用に口の中に水を流し込む。 試しに同じ飲み方で水を飲んでみたら、見事に胸にびしゃっとこぼしてしまいましたし。 インドの旅はまだ2回目。そして、旅は始まったばかり。なんとなくドリンキングウォーターは信用できないでいた。 前回のインド旅行は最後の最後に飲んだ水の為に少しお腹を壊したからだ。 結局、おばちゃんの言うことはおいておいて、購入していたミネラルウォーターを飲んでいたのだが、そのうち一つ、二つとペットボトルが空になり、さらにその中の一つは水出しで飲んでいた紅茶のティーパックが破れてどうしようもなくなっていたので捨てようと思った。 ペットボトルを手に立ち上がり、ごみ箱を探して捨ててきたところで婦人にばったり。すると彼女はこう言った。 「さっき持っていたペットボトルはどうしたの?」 「あそこ。あのごみ箱に捨てました」 ゴミ箱を指さした途端、婦人の表情が一変。「あんたなんてことすんのよっ?」っていう顔だ。 どうやらこのおばさんは、街の美化とリサイクルに燃える人だったらしい。 おいしい水はただでもらえるのに、わざわざ高い水を買って飲みまくり、そしてこの街のいやこの国のゴミを増やす とんでもない外人と彼女の頭にインプットされてしまったみたいだった。 こういうことがあると彼女の認識の中では私個人ではなく、日本人とか外人がひとくくりに非難されそうでなんだか怖い。 実のところ、私はインドでここまでゴミに気を使っている人がいることにまずびっくりしてしまった。 電車の窓からぽいっとゴミを投げ捨て、ガンガーにはありとあらゆる生活排水が垂れ流し。そういうのばっかり目の当たりにしていたから、勝手に窓から捨てるのが常識の国かと思いこんでいた。 でもさーー・・・言い訳させて貰うと~私だって日本じゃペットボトルの水なんて飲まないよ。 ただ、たった2週間ちょっとの旅行で、私のようなまだまだインド初心者にはガイドブックに書いていないインドのリサイクルの常識にはついていけないんだよぅ。かといって水は買ってでも飲まないといけないんだよぅ。慣れない水はおなかを壊すんだよ~。 彼女の攻めるような表情を思うと心がちくちくし、一回だけ空のペットボトルを持って水を貰いに行きましたが、正直その水はなかなかおいしかった。 その後も試しに駅のホームでドリンキングウォーターを汲んでみましたが、水道管が錆びているのか色も変で、味も奇妙だったので歯磨き用に使用した。 ハイダラバードのは陶器の壺の浄化効果でもあったのかしら?しかも、壺入りのは隙間から水が蒸発するので、気化熱で適度に冷えてるんだよねぇ~。おばちゃん、学習したから許してよ~。 ところで、この日はほんっとに一日中ここにいたので、巡回に来た警察官もさすがに不信に思ったらしく、三回目くらいのパトロールの時にとうとう職務質問されてしまった。 朝からずーーーっと来るたびに見かける日本人。炎天下。しかも何もしていない。何かあったと思うのが普通だ。 結局、列車のチケットを見せ、「列車の時間まで暇だからここにいる」と納得して戴いたが、 それならそれで、インド人は普通、駅で待つので、やっぱり変な外人と思っただろう(笑) だって、駅の方がぜんぜん涼しいし、売店もレストランもトイレもシャワーもあるし、リタイヤニングルームに行けば寝れるし、至れり尽くせりなんだもん。 夕暮れが近づき涼しくなってくると、湖の畔の売店が、一件、また一件と開店していった。 そして、昼間閑散としていたのが嘘のように、あちこちから人々が夕涼みにやってきたと思ったら、駅に向かって湖を発った(ピークに去るところがやっぱり変な外人)。
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