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インド(スピティ編) > 第3話 国民的スポーツはクリケットとカバディ (デリー) [概要: オールドデリー散策 その1 ] 第3話 国民的スポーツはクリケットとカバディ (デリー)
今回は土曜日の便でデリーにやってきた。仕事の休みを取るためには都合がいいが、こっちに来てからが問題である。 その国がイスラム国家でもない限り、大抵が土日共にオフィスも公共機関も休みなんだよね。 大使館も航空会社も休みだと何もする事がない(実はエアインディアは日曜もやっていたのだが、休みと思いこんでいた)。ここは観光客らしく、1日デリーを廻ってみることにする。 インドは昔イギリスの支配下にあった。 その頃、イギリス人は自分たちの居住区とインド人の居住区をきっちり分けていたため、今でもその名残で街は二つに別れている。昔のインド人居住区を旧市街、イギリス人居住区を新市街と呼ぶのが一般的。 現在は、新市街の方に綺麗なショッピング街や高層ビルなどが立ち並んでいるし、お金持ちの家もこちらに多い。 旧市街は昔ながらの庶民的な町並みが広がっている(昔を知らないけど)。 前回デリーに来たときは新市街をちょっと見て終わってしまったため、今回は迷わず旧市街に向かった。 飛行機の中で、「オールドデリーに行くつもり」と話していたとき、「ええ?危ないよ!」とおぼっちゃまケダールは私を説得に入ったが、さすがにデリーの住民であるホンダのおっさんは止めなかった。 多分、同じインド人でも地元のこと以外はニュースでしか知らないのだと思う。 何処でもそうだと思うけど、どちらかというとメディアは悪い事ばかりをクローズアップする。 東京に来たことのない日本人が歌舞伎町と聞いただけで警戒するのと同じことだ。 ニューデリー駅をまたぐ陸橋を越えると、そこからオールドデリーである。 普通の人ならばここでリキシャでも拾って観光スポットをめざすのだろうが、私はどうもその手の乗り物が苦手である。運転手と二人きりと言う状況が落ち着かない。日本でもタクシーに乗るくらいなら歩いてしまう。 そんなワケで、時間もたっぷりあることだし、ぶらぶらと徒歩で町の喧噪に入り込んでいった。 今日が日曜だからか、通りには車の数が少ない。そして、歩いているところが観光スポットでも何でもないため、通りがかるリキシャも私を見ても気にすることもなく、さーっと流して行ってしまう。 こんなところを歩いている外人を捕まえたって儲かるわけない。観光スポットや駅前でカモを見つける方が得策である。(カモを見つけて騙そうという悪徳リキシャはこんな所を流していないというのがほんとのところでしょう。) ふと、通りの脇に大きな公園が現れた。中をではたくさんの少年達がクリケットに興じている。 今、インドは雨期だから、クリケットのプロリーグはシーズンオフであり、TVをつけてもクリケットは放送されていない。 「せっかく、ケダールにルールを教わったのになぁ」 がっかりしていたところだったが、そうか、そう言えば前に来たときもちょっとした空き地があれば子供達はクリケットをやっていたっけ。これは、見るしかないでしょ。 近くで屋台を出しているおじさんに公園の入り口聞くと、早速、公園の中に駆け込んだ。 中に入ると、子供達の好奇な視線が一斉に私に集まるのがわかる。 インドで注目されてしまうことは慣れっこなので気にはしてなかったが、よくよくあたりを見回すと、公園の中には女が1人もいない。たまに誰かのお母さんが現れたりもするが、それ以外は大人も子供もみんな男だった。 考えてみると、外で元気よく遊んでいるのは決まって男の子だ。 日本とか他のアジアの国では女の子も元気に駆け回っているのにね。女の子は女らしく・・・ってことなんだろうな。ああ、私はインド人に生まれなくてよかった。 女である私がここに来てしまった事は非常識であり、非日常なことなんだろうけど、でも、いいよ。外人だし。私がインドにいること自体が非日常だ。
※
厳密にいうと、ウィケットに球が当たることを防ぐためにバットで球を打つ。つまり野球でいう攻撃が守備であって、野手は攻撃側。こんがらがるからこのページでは野球と同じように書いてます。 なんか、子供の頃にこんな遊びをやった記憶がある。 「ロクムシ」って呼んでいたが、正式名称はこれで良いのであろうか?長方形で囲った敷地の各両端に約0.5メートルほどの安全地帯があり、この間を六往復するゲームである。 二人の鬼が外からドッジボールで攻撃してくるのだが、安全地帯に入っていない時にボールを当てられるとアウト。外に出なければならない。 ドッジボールをうまくキャッチできたときは、思いっきり投げたり蹴り上げたりして遠くまで飛ばしてしまう。 鬼が取りに行っている間にせこせこ往復して点を稼ぐのだ。 クリケットを見ているとこのロクムシが思い浮かぶ。 どうもイギリスで流行ったスポーツってのは、まどろっこしいというかみみっちいというか、何処が気高いのかがわからない。ポロだってそうだ。わざわざ馬使ってやることか? だって、バッターがアウトにならない限り、延々と2人の攻撃が続くんである。そして、1人がアウトになると、やっと次のバッターが出てくる。 逆に言えばアウトになるまで、バッターはひたすら攻撃を続けることになり、守備側のチームは攻撃側の11人が全てアウトになるまでひたすら守備である。 野球の様にスリーアウトでチェンジする方がやってる方も見ている方も楽しいんじゃないか? こんな風にゲームが展開するモノだから、試合時間も半端じゃなく長い。 「ランチブレイクも入るよ」 日本の野球中継嫌いのOLなら、テレビ局に苦情の電話をかけるだろう。 まわりの子供達を見ていると、自分のチームが攻撃側の場合、打順が遅い子達はそこらで買い食いをしていたり、自分の家にいったん帰ってご飯を食べてから出直してきたりしていた。 ついさっきまで、私の横に座って流暢な英語で解説をしてくれていた子が、実はゲームに参加していたりして、突然上着を脱ぎ、バットを持ってクリースに走っていったりもした。 「俺の活躍を見ててよ!」 グラウンドに立つと、イチローみたく大げさにぐるんとバットを振ったりしてなんか得意気である。 しかし、本当に気が遠くなる、のんきなスポーツだな。守備をやる方はイヤじゃないのかね・・・。何時間守れば終わるんだろう・・・。 さすがに、私はゲームを最後まで見る気力はなく、1時間ほどで公園を去った。 「クリケット好き?」 子供達に一番聞かれたが一番困る質問だった。短気な私には耐えられないスポーツだと思う。
あ、そうそう。インドではクリケットは流行っているモノの国際的には弱いらしい。 最近強いのはオーストラリアだとか。 「でも、20年前にワールドカップで優勝したんだよ。そのときはすごかったよ。 国中大騒ぎで学校もお店も何もかもがオヤスミになった。優勝パレードもしたよ。優勝したのはあとにも先にも1度っきりだけどね」 「他に流行ってるスポーツはないの?」 「んーと、カバディかな(え!?)。カバディはインドがワールドチャンピオンだよ。毎年パキスタンと優勝争いしてる」 そうですか。カバディか・・・。「カバディカバディカバディ・・・」って息も止めずに言い続けているあれね。 ルールもよくわかんないけど、へんてこなゲームだなぁって思ってたんだけど、スポーツなのか。 その後、公園や空き地があるたんびにクリケットをやっている少年が必ずいたが、一度だけカバディーをしている少年達を見た。 大人が道ばたで「カバディカバディ・・・」といいながらふざけあっているのも見た(オヤジが二人でカバディーをしていた様である)。 やはり、カバディはインドの国民的スポーツではあるらしい。
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