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インド(スピティ編) > 第6話 断崖絶壁?を行く(マナリ-サルチュ) [概要: マナリからレーまで ヒマラヤをバスで登ってゆきます。] 第6話 断崖絶壁?を行く(マナリ-サルチュ)
朝起きるとまた雨が降っていた。こんなんで山の上をバスで登って行けるんだろうか?しかも、一泊二日だし・・・。ちょっとイヤーな予感がするなぁ。 集合場所であるヒマーチャルツーリズムの前で、バスの係員らしき人にチケットを見せる。 「荷物は荷台に入れる?」 「入れない」 後で聞いたところによると、荷物を入れるとお金を取られるらしいのでケチな私は正解だった。(10ルピーとのこと) 周りを見渡してみると、ちらちらとアジア系の顔立ちの人が目にはいるけど・・・日本人かなぁ? 昨日のバスの中でも「日本人かな?」と思った人が、明らかに日本語ではない言葉をしゃべり始めたし(実はチベット人だった)。どうも声をかけづらい。 そろりそろりと近づき、モンゴロイド系の男性と車掌の会話を盗み聞き。 お、この綺麗な発音の英語。 間違いなく日本人じゃないや(笑) (後で判明したことだが、この彼は中国人の血が混ざっているイギリス人であった。) 車掌に指示された席に座った。うっ、じわじわーっとお尻にウェッティーな感触が・・・。じめじめしているを通り越して、びちょびちょに近い。 昨日のバスみたいにビニール張りシートならこうはならないのに。うわーー、バス交換してくれないかなぁ。 ふと、通路を挟んで右斜め前に座っている男性が目に入った。 黒縁眼鏡をかけて、スポーツ刈り、ひょろひょろっと背が高い。彼の隣にいる女性とはお互いに片言の英語で会話をしているみたい。 二人とも明らかにモンゴロイド系の顔立ち。顔の色は二人とも黄色。加えて、英語が片言。 彼女の顔立ちはちょっとツリ目系な感じだし、こっちは韓国人と見た。 おっしゃ、この男性は日本人だ! 「あのー、日本の方ですか?」「はい、そうですけど・・・」 おお、やはり! 彼の名はNさんといい、京都大学の大学院生。2週間ほどの夏休みを使ってラダックに行こうと思ったとのこと。 何故、学生なのに休みが2週間かというと、実験が立て込んでいてこれだけ休むのが精一杯らしい。 うーん、見た目も理系っぽいもんなー(専門はメカニクスだったかな?忘れたけど)。しかし、私が学生の時は8月はまるまる休んでいたよ。さすが京大。 その後、彼と適当に会話を交わしていたが、今朝早起きだったからか、はたまたレーまでの道連れができたーっという安堵感からか、いつのまにやらぐっすり眠りこけてしまい、気がついたらバスは止まっていた。
「よくオヤスミでしたねぇ」 「え?日本の方だったんですか?」←失言(^^;; 実は彼女もバスに乗るときに見かけていた。 ただ、彼女は"黒縁眼鏡をかけた中年男性"と"ラダックに行く旅行者にしては小綺麗なナリをしている若い女性"と3人で歩いていた。 男性の方は眼鏡のフレームが日本人ぽくないし、もう1人の女性もオリエンタルな感じだったし、この人も日本人じゃないんだろうなーって勝手に思っていたのだ。 いや、よくよく考えたら日本人顔なんですけどね。 彼女はKさんといい、なんとこんなに若いのにおかあさんだった。 しかも、お子さんが3人もいるらしい。対してトシも違わないのに・・・。 私に子供がいても不思議じゃないってことだよなぁ、それって。 Nさんはなんだかのんびりしているというか、控えめなひとというか、「俺はここにいるぜー」という存在感があまりない。 それに比べKさんは売店のインド人にヒンディー語や英語でばんばん話しかけているし、「うん!揚げチャパティーおいしい!」なんて言って、ばくばく食べているし、すっごく楽しそうに旅をする人だと思って見ていた。 「そういえば、さっきダライラマさんの車が私たちのバスの後ろを走ってたんですよ」 は?いきなりなんですか?ダライラマ法王はダラムサラにいるのではないか? 「なんでもスピティーって場所でカラチャクラのお祭りがあって、ダライラマさんが初日と最終日にスピーチをするんですって。」 「昨日はマナリに泊まってたみたい。それで今日はたまたまスピティーに向かうダライラマさんの車がこのバスの後ろを走っていたってワケ。途中の分岐点でスピティーの方に行っちゃったけど・・・」 「ええー?起こして下さいよー」 「いや、でもぐっすり寝ていたし・・・」 なんと言うことだ!冒頭で書いたことだが、今回の旅のテーマはインドのチベット仏教を見ることだ。 よりによって、その生き神様とニアミスか?(だいたい、車中も騒然としていただろうに、寝ていた私もすごい)。 そういえば、昨日の夜行バスの道すがら、チベット系の人々が花を持って沿道にずらっと並んでいた。 子供がやたらと多かったし、「学校の野外実習かなぁ?バスが通るのをよけてるのかしら」なんて思いながら見送った 「ああ、それってダライラマさんを歓迎するためにみんな待ってたんじゃないですか?」 そ、そうだったのか・・・。もしかして、昨日からずっとニアミスなんじゃないか。 ええ、なんてこった~。(←みーはー) ちなみにこの時点で、レーの後に行く町リストの中からダラムサラが消えたのは言うまでもない。
夕方になり、バスは今晩の宿泊地であるサルチュのテント村(HIMACHAL TOORISM'S TANTAGE COLONY SARCHU)に着いた。 なんでも、サルチュはちょうどヒマーチャルプラデーシュとジャンムーカシミール州の境にあるらしい。 ほぼ半分の行程を乗り切った事になる。これからさらに標高が高くなっていくのだなぁ。 そういえば、私はトイレに行く回数を減らしたいためになるべく水分を取らないように心がけていたのだが、周りの人はやたらにがばがばとペットボトルの水を飲んでいる。 実は、それって高山病を予防するために大事だったらしい。 そして、「寒けりゃレーで防寒具を買おう」なんて考えで軽装の私に比べ、Kさんの重装備ときたら・・・。 もしかして、私、山を舐めてますか? うーむ。この先大丈夫なのだろうか。ふあーーん。
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