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インド(スピティ編) > 第9話 そんなクリスに首ったけ(マナリ-キー) [概要: ジープをチャーターしてスピティー目指してGO!です。] 第9話 そんなクリスに首ったけ(マナリ-キー)
この日は、早起きをし、Kさん、Nさんと連れ立ち、とある旅行代理店前に向かった。昨日いろいろ考えた結果、「ジープをチャーターしてスピティに行こう!」ということになったのだ。 料金はマナリからスピティまで5000ルピーが相場だと聞いていた。 「君らの他にもう1人(2人だったっけ?)ジープに乗せるから1人1200ルピーでどう?」 ええと、1200×4だと、4800ルピーでしょ。だったら聞いていたとおりだし損ではないよね。 ところが旅行代理店の前には、話に聞いていた欧米人男性の他に、さらに二人の乗客がやってきた。 4人でジープに乗り、ザックを荷台に載せようかなぁって思ったら、「荷物は上だ!」なんて言われてしまう。 ジープの荷台である場所にもしっかり座席が取り付けてあって、まあ、別に乗せるなとは言わないが、だったら料金割り引けよ~! 私らの他にイギリス人のおっさん、アメリカ人のねーちゃん、お坊さんが加わったのだが、おっさんは1000ルピー、おねーちゃんに至っては800ルピーって・・・ずるい!(さすがにお坊さんには聞きませんでした。ただの可能性もあるしさ) くそう。相場通りと納得せずに値切れば良かったぁ。
うぇぇぇぇ~。っとひとしきり出す物を出すと、何とか立ち直った様だが、さすがにこのままほっとくわけにも行かず、席替えをすることになった。 ゴードンと名乗るイギリスおじさんが彼女に助手席を譲った。そして、身体がでかいゴードンが荷台の座席に乗れるわけもなく、当然の様に後部座席に。結局、玉突きでNさんが荷台の席に移った。 しばらくの間、その座席で走っていたのだが、背が高いNさんはちょっと車が揺れる度にごんごん頭を天井にぶつけていた。それもぶつかるたびに結構痛そうな音が車体を伝って響くのである。 見かねた運転手がこう言った。 「助手席にもう1人すわれ。」 ・・・それって私かKさんが行くしかないではないか。いいよいいよ、行ってやるよ。 このインドの国産車メーカーTATA製のジープは、シフトレバーが座席の前の床から延びていた。つまり、運転席と助手席の間にシフトレバーがないので、前座席のシートは運転席から助手席にかけてつながっているのだ。 だから、例えば、運転手のお父さんと子供が二人前座席に乗る・・・なんてシチュエーションが簡単に演出出来る。逆にいうとそのくらいのスペースしかないってこと。 このアメリカ娘クリスのお尻は私の1.5倍はあって、助手席は彼女1人だけですでに満席状態。しかも、運ちゃんのシフトチェンジのジャマにならないように、足をまっすぐ前にのばすことも出来ず、私は無理矢理足を助手席の方に斜めに向けて座るしかない。当然、こんな状態じゃ、背もたれに寄り掛かかる事ができない。 極めつけは、この悪路。 私の尻は、身動きすらできないというのに(シートはクリスと私のお尻でぎちぎちなのよ)、不規則なタイミングでやってくる振動をぼんっ、ごんっと受け止めねばならない。(シートに余裕があればお尻が宙に浮くところだろうが、それすらなかった(笑)) 休憩なかったら地獄だ~。 (T-T)ゝ メンバーの体格から考えると、私とKさんの二人が助手席に座るのが一番しっくりくるのだが、クリスが気分悪くなったことがそもそもの席替えの原因である。彼女が助手席というのが大前提。 そして、お坊さんがいる荷台に女が行くのもあまりよろしくない。 結局、一番得をしたのはクリスだ。800ルピーで助手席座ってさ~。(ぶーぶー) しかも、ひとしきり吐くもの吐いたら気分が良くなったのか、鞄からハルディーラムのナッツ出してばりばり食べ始めるし。 おのれっ。なめとんのか~! しかし、こんな彼女が「私、ベジタリアンなの」と言ったときには、笑ってしまった。 肉や魚を食べなくても痩せるわけではないらしい。(そのくらい悪態つかせてもらうぞ!クリス!) 8時間後。途中、オーバーヒートしそうになったりしつつも、ジープはなんとかスピティに到着した。 スピティ地方最大の町カザ(最大と言っていいのか迷うくらい小さいが)を通り抜け、カラチャクラの舞台となるキーゴンパでお坊さんが途中下車。さらに、我々はそのゴンパの麓にあるテント村にやってきた。 陸に降りら、水を得た魚と言いますか、クリスは目を輝かせてあっという間にどこかへ走り去っていった。きもちわるい~と言っていた人と同一人物とは思えないってば。 ところで、私はそのテント村の様子を見て面食らった。 カラチャクラというチベット仏教のお祭りと聞いた時点で、キーの村でやる小さな小さな祭りだと思っていた。 先ほど通り抜けたカザの村がこの地方で唯一宿泊施設がある町だと聞いていて、「泊まるところなかったらどうしよう・・・」なんて考えていたのに、来てみてびっくり。ゴンパの麓に広がる平原に大小様々なおびただしい数のテントがひしめいている。
しばらく、茫然自失状態だった我々だが、今夜の寝床を確保すべく、テント管理事務所でテントを予約(ゴードンがしてくれだのだが)。 15人用のBIGテントは骨組みを減らしたモンゴルのパオのような造りで、ぼろぼろの白い布がくくりつけられている簡易的なもので、すきま風が身にしみた(渓谷なので風が強い)。ああ、あのサルチュのテントがゴージャスに思えてしまう。 「とりあえず、テントで休憩しよっか」 歩きだしたところで、両手一杯に布団らしきモノを抱えたクリスが戻ってきた。 「あっちとこっちに水道があって、むこうのテントは90ルピーで布団を貸してくれて・・・」 トイレがどーの、店がどうの、この20分くらいの間にすっかりテント村を把握していて、実はとても行動的でパワフルなカリフォルニアガールであった。 ちなみに、彼女。ベジタリアンと言うくせに「日本食大好きよ。寿司とかねっ」って言う。 ・・・かっぱ巻き? [マナリ-キーの道中の様子を写真で紹介] 険しい大自然とヒマラヤの山腹から見上げた青い空。期待してなかっただけに感動もひとしお。 こちらからどうぞ。
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