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インド(スピティ編) > 第18話 英国調。なのに気分は温泉地(シムラ) [概要: マナリから避暑地シムラへバスで移動~。] 第18話 英国調。なのに気分は温泉地(シムラ)
Nさん、Kさんを見送った後、その足で旅行代理店に向かう。マナリにもう一晩泊まる理由もないし、さっさと移動してしまうことにした。 それほどきれい好きではないワタシもここまで風呂に入らないのは初めてだ。スピティの3日間は勿論、また夜行バスに乗り込もうとしている・・・。ま、誰と一緒のワケでもナシ、別に良いのだ。スピティは乾燥してたし、夜は寒かったし。 「シムラ行きのバスは何時に出るの?」 「シムラ行きは夜の8時に出る。席もまだある。あ、ミニバスだけどいい?」 ミニバスの何がダメなのかはわからないが、とにかくチケットを買った。 両替、食事などを済ませると全くやることがなくなった。マナリの町をぶらぶらする気にもなれず、暇に任せてインド人オヤジに紛れて道ばたにぼーっと座っていた。 デリーなんかだとまとわりつくヤツが出てくるのだが、マナリはのんきな田舎町。観光客もまあまあ多いんだけど、その割に人が全然すれてない。ほおっておいて貰えてとても楽だ。 出発時刻が近づき、ようやくミニバスがやって来た。早々とバスに乗り込んで席を確保した。 私は短い旅の中でなるべく様々な移動手段を使いたいと思う方だ。シムラに行くのも電車の旅がしたかったからである。 だから「ミニバス望むところよ。ラッキー」って気分だったのだけど、後から乗り込んできた親父は怒りまくっている。 「てめえ、ドライバーコノヤロウ。ミニバスなんて聞いてないぞ!」 とかなんとか言ってるらしい(隣の男の子が教えてくれた)。 そうなのか。ミニバスって怒っちゃうくらいのバスなんだ。だから、代理店のおっさんは「ミニバスだけどいいか?」って聞いたのか。 「おっさんちょっと出っ腹だし、シートピッチが狭いのが耐えられないのか?やはり、ミニバスなら料金安くなるものなのか?」などとぐるぐる思いを巡らせていたが、よくよく見てると席が足りなかったらしい。そりゃ怒るわ。ちゃんとしたバス出せよ~。 ぎゅうぎゅうに人を乗せたバスはシムラに向かって走る。 座席が足りないのでコンダクター君は座ることができず、出入り口のステップに立っている。乗客が減るまで彼はしばらく立ち続けなければならない。 私は実は運転席の横にあるコンダクター席の隅っこに座っていた。 コンダクター席しか空いてなかったワケではない、「前と後ろどっちがいい?」って聞かれたもんだから、迷わず「前!」って答えたんである。これは私なりにいろいろと考えた結果の選択なのだが、人に言わせるとかなり浅はかだったらしい(後で説教される対象の話題となった)。 まあ、それ以上に好奇心が強かったことは認める。ずっとここに座りたいと思っていたから。 楽しくも、辛くも、胸くそ悪くもなるこの席。ひとつ言えるのは、女に生まれてしまったあなた! どんな乗り物だろうと、インドでの一人旅は夜の移動はなるべく避けるようにしましょう。 それが無理だったら、旅の道連れを見つけることをオススメします!
宿にチェックインしてまずすることは、当然シャワー~。だって4日も風呂入ってないし。ついでに着た切り雀だったお洋服を全て洗う。 ほらね。スピティーで洗濯もしないのに着替えちゃてたら、ここで綺麗な服に着替えられないのよ。 やはり、風呂上がりに汚いシャツを着るのは頂けない(「もう一枚服を持ってくればいいんじゃないの?」という意見は却下させていただく)。 午後まで思う存分ベッドで寝たところで、シムラの町を散歩する事にした。 シムラはイギリス統治時代の名残、英国調の建築物が多く残っているという。 加えて、この町はトイトレインの発着地でもある。 トイトレインはイギリス統治時代に建設された登山鉄道のことで、小さくておもちゃの様な風貌からそう呼ばれている。 最も有名なのはダージリンにあるトイトレイン。動力が未だに蒸気機関であることと、そのかわいらしさに惹かれ、世界の鉄道マニアや旅行者がダージリンを訪れるという(環境に優しくないので、現在は、1駅分観光用に走らせているだけで、あとはディーゼル化した)。 シムラのトイトレインは残念ながらディーゼル。でも、それでもいいの。シムラからだと山を下るだけだから、気分が半減するけど、それでもいいの。とりあえず、乗っておこうじゃないの。 まず、発車時刻確認のために、駅に向かった。 シムラ駅はインドの他の駅と同様に改札も何もなく、乗客じゃなくても気軽に入れる。 駅に隣接する小さな建物は、鉄道予約オフィス兼切符売り場。 大都市の大きな駅の場合、切符売場と予約オフィスは別にあるがここはそこまでするほど列車が走っていない。 トイトレインの運行本数は1日に4,5本程度で、麓のカルカの駅まで所要5時間ほど。 切符は当日列車に乗る直前まで売ってくれない。つまり、予約の必要な席がないって事みたい。 「じゃあ、何のための予約オフィスなのさ?」と思うでしょう? 実は、カルカから先の列車の切符をここで買うことができるのだ。 「アグラ、アムリトサル、ジャイプール、デリー・・・インドの主要都市の駅を網羅してるなぁ。あれ?アムリトサルまでの列車があるんじゃん」 今回の旅では何が何でもアムリトサルに行くつもりだった。 まず、シムラからトイトレインでカルカまで降りる。 その後カルカの南にあるチャンディーガルという都市まで出て、さらにそこからバスでアムリトサルに向かおうと思っていた。スピティで会ったインド人が「チャンディーガルにいけ」と薦めてくれたからである。 ガイドブックにはシムラからアムリトサルまでの行き方なんてないから、移動手段を探しながら小刻みに移動して行くしかないかなと思っていたのである。それに、夜行バスでの移動には懲りていたし(^^;; しかしまあ、いろいろ悩むこともなかったなぁ。カルカから直通列車があるんじゃん。 「あのぉ。アムリトサルまでの切符はどうやって買えばいいんですか?」 大きな駅の予約オフィスと違い、女性用窓口も外人用の窓口もなかったが、何とか切符を手に入れた。 おおっぴらに袖の下用のお金を差し出し、横入りしようとするおっさんとかいたが、係員は取り合わなかった。 賄賂は人前じゃ受け取りにくい?それとも悪に屈しない正義のインド人か?
ここからは話すと長くなるので、次ページへつづく。自分でもバカさ加減に呆れるので、何も言わないでおいて下さい。 ・・・昨日まで日本人と一緒だったしなぁ。やっぱ、インドの女ひとり旅って疲れるんだなぁ。
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