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  [概要: デリー、ジャイプール、アグラ、バラナシ ゴールデンルート その2]

 第19話 損して得取れって・・・真実よ(ジャイプール)

ラッシーワラー ジャイプールのうま~いラッシー屋。一説にはインド一うまいとか。
素焼きのコップに濃厚なラッシーをなみなみと注いでくれる。バターラッシーがまたいいんだこれが。
試してみる価値有りです!


 日も暮れかかる頃、車はようやくジャイプールの街に着いた。

 デリーとジャイプールの街は距離はそれほど遠くない。直線距離で200キロほどだ。正直、もっと早く着くと思っていたのだが、午前中9時過ぎに出て到着が夕方。
 インド旅行には慣れている気になっていたけど、結局自分の感覚は日本のままである。シェカワティーに寄りたいなんていうのはとんでもないわがままだったかも。しょうがない次回に譲ることにする。(いまさらもう遅い)

 街に入ってほどなく、ドライバーは街のはずれにあるとあるヒンドゥー寺院に車をつけた。
 この寺院は建立してまだ日が浅いらしく、ぴっかぴか。しかも、総大理石作りで、ふっる~いタージマハールなんかよりもずっと綺麗である。

 まあ、あれは歴史建造物だし、あの建物の形とか、建てられた背景とかそういうのが重要かもしれないけども、でも、「愛する奥さんのために民衆こき使って立派な墓建てちゃう!」という思い上がった皇帝の行動よりも、「ヒンドゥの人々の信仰のために寄付をしましょう。どうぞお寺を建ててください」という思い上がった大金持ちの方が私は好きだ。

 例えそれが税金対策だろうと、単なる自己満足だろうと。だれにも迷惑をかけてないしそれどころか感謝する人すらいるもんね~。 ※ ホントの善人かもしれません、あしからず。

雲の色がよいでしょ。
 翌日からは、べったべたの観光旅行に回る。

 まず、アンベール城。ここはジャイプールの街から11キロも離れたところにある、小高い丘の上に建つ城で、麓から象の背に乗ってお城まであがっていくサービスが、観光客にうけている。
 勿論、有料だが、観光ツアーには組み込まれてるみたい。だってインドだもん。自分で交渉するのはやっかいだし。
 私は交渉も面倒だし車を降りるとテケテケと歩いて登っていった。多少は乗りたい気持ちがあった・・・かもしれない。


 しかし、記録を見る限り、翌日のシティパレス以外どこも行ってない・・・ってことは、この日はこの後、宿でだらだらしてたな、私(笑)

 ところで、今回の観光ツアーは、2回目だったことに加え、信頼していた旅行代理店に手配を頼んだので、半ば安心しきっていた。

「いい?あなたが車チャーターしたんだから、あなたが好きなところに行けばいい。おみやげやなんて行きたくない!って言えばいいし、いつでも好きな時に好きなことをしたらいいよ」

 まあ、今回は女だけじゃないし、3人だし、「アイラブユー」とか「結婚しよう」とか「一緒に泊まる部屋を取った」とか言われることはないだろう。それだけは確実。

 ドライバーのミスター・シンはいい奴で、車の運転は丁寧だし、いつもにこにこと愛想がいい。一回だけおみやげやの前につけられたけど、「別に買いたい物ないから」と言えば諦めるし、トラブルというトラブルは無いに等しい。
 ただね、やっぱ日本人の感覚からいうとわがままだし、プロ意識は足りないと思ってしまう。

 例えば、夕方、ゲストハウスのロビーでくつろいでいるところに、「今日の晩ご飯はどうする?宿で食べる?それとも外のレストラン行く?」と聞きに来る。

「昨日の晩は宿で食べたでしょ。じゃあ、外にする」
「ええ~、外がいいの?さっきシャワー浴びちゃったし、また着替えるのめんどくさいよ。」

 って、だったら聞くなよ~!シャワーを浴びて私服なのはあなたの勝手だろう。我々を車で連れ回すのがあなたの仕事なんですけど?

 そこで、「じゃあ、宿飯でいいよ。外出るのかったるいし、ここのご飯美味しいし」と答えてしまうのがやっぱり日本人だなぁ、うちら。彼らも日本人は多少のわがまま言っても、聞いてくれるのをわかってるんだよね。
 それにまあ、めんどくさいとか言われると自分たちもめんどくさくなるんだよ。そして、確かにここの宿のご飯美味しいんだわ。

 彼とは、ジャイプール、アグラと車で回り、バラナシ行きの列車に乗るところまで一緒だった。

「絶対に、列車が出発するまで、運転手に待機させるんだよ。いい?車両を探させて、席を探させて、座って、見送る。そこまでが彼の仕事。」
「しゃべりたくなかったら、しゃべらなくていい。あなた達が雇ったドライバーなんだから」

 そう釘を刺されてはいたけれど、観光に飽きてろくに回らなかった我々家族は、アグラカント駅に着いたのが早すぎて、列車の出発まで時間をもてあました。当たり前だが、ホームには列車の陰も形もない。

 我々を駅前まで送り届け、「さあ、デリーにかえろっ。早く終わってラッキー」という雰囲気ありありののシン氏。私は、彼にとりあえずこう言ってみた。

「あの~、○○さんにあなたが列車を探して席まで連れて行ってくれるって聞いてるんだけど?」

 ええー、参ったな~という顔をしながら、駅の入り口までは着いてきた彼。そして、チケットを確認し、列車の時刻表を指さし、「何時発のバラナシ行きの××っていう列車に乗ればいいよ。」とだけ言って黙る。

「でも、あなたが列車まで案内してくれるんじゃないの?」
うまかった宿飯!

 ・・・・。

 沈黙の向こうに「やだ!」って言ってるのがわかる。「ぼくちんかえりた~い!」ってか?このわがまま小僧!

 ホームを探して、乗車する車両を探して、席を探して・・・列車に乗り込むことはできると思うよ。

 でもね、この列車って、始発駅はここじゃないのよ?インドの列車って車両のクラスごとに通路がふさがってるから、適当な車両に乗り込んで、自分の車両を探す・・・とかってできないのよ?そういうの知らない人だっているんだよ~?
 それに日本人はヒンディ語できないし、英語も下手なんだから。なんのための半パックツアーなんすかね~。

「ああ、もういいよいいよ。ばいばーい」

 なんだかむかついて、突然、彼のことなどどうでも良くなった。別にここで1時間一緒にいたって話すこともないし、さっさとお帰りいただいて結構です!

 最初のインド旅行、もとい最初の観光タクシーチャーター旅行から4年が経ったが、やっぱ、基本的に彼らの職業意識って全く変わってない。私はちょっとは変わったぞ!って、むきになってる割には、デリーに戻ってとりあえずちくったけど(笑)

 彼を雇った代理店の店主に、

「なんで、列車までお見送りしなかったの?ちゃんと頼んだじゃないか!」

と文句を言われるも、「はあ?」って感じで、沈黙を貫き通したらしいシン氏。

 そんな態度の彼にがっくり来たのか、 「あの運転手は信用できると思っていたのに・・・。もう彼は使わない!」とか真っ赤な顔して怒ってましたけどね。 我々の前でのパフォーマンスという可能性もなきにしもあらず。ただ、そう言って貰えれば気も済むし。

 今の世の中、インターネットとかで情報があっという間に流れていく。情報ノートなんて古典的な時代じゃないのだ。小さな代理店にとっては信用を落とすってことは、死活問題。

 なんつーか、北インドとか観光地で観光客相手に仕事をしているインド人って、シン氏みたいな人たち、自分が今得をしているか、損をしているか、それだけで行動に出る人がホントに多いと思う。 そういうことばっかりしてるから、お金使ってくれる旅行者は、大手旅行会社のパック旅行に取られちゃうんだと思うんだよね。

 「あわよくばだまし取ろう!」じゃなくて、誠実に仕事をしたほうがずっと儲かる。チップも弾んでくれるし、おみやげもたくさん買ってくれるし。気に入られてもっと大きい会社にヘッドハンティングされるかもしれないし・・・(※ インドで果たしてこういうことが起きるかは知らない(笑))。そういうのって、なかなかわからないのかも。

 今のままだと、私らみたいなケチケチ旅行者相手に、だましだまされ、小金を稼いでるのが関の山ですよ。
 ※ジャイプールの観光地の写真は、別サイトにそのうち上げます。


- インド・パキスタン旅行記:木っ端みじんの旅 目次 -
プロローグ
第1話 相変わらずワルはワル。(その1)
第2話 相変わらずワルはワル。(その2)(
 →【写真】デリーでいろいろ食らう。
第3話 やっぱり、アムリトサルが好き。
 → 【写真】アムリトサルから国境の町アタリへ
第4話 たかが国境。されど国境。
第5話 早い、安い、綺麗・・・でも不快?
第6話 町を歩けば、男にあたる。
 →【写真】何もないけど好きな町。ピンディ
第7話 日本人嫁獲得大作戦?
第8話 旅、此即ち学習
 →【写真】ギルギットを歩く。
第9話 風の谷のナウシカごっこ
第10話 フンザドライブのすすめ
 →【写真】カラコルムハイウェイをゆく その1
第11話 旅の恥は掻き捨てないように
 →【写真】カラコルムハイウェイをゆく その2


第12話 気まぐれスープと謎のシェフ。
 →【写真】カラコルムハイウェイをゆく その3
第13話 山を下りるもまた一苦労
 →【写真】カラコルムハイウェイをゆく その4
 →【写真】カラコルムハイウェイをゆく その5
第14話 ラホーール、おそるべしっ(その1)
第15話 ラホーール、おそるべしっ(その2)
第16話 こんな列車の国境越え
第17話 車掌も密かにワル。
第18話 我ラクダのしりに物思う
第19話 損して得取れって・・・真実よ
第20話 やっぱ、アグラの街はうざい!
第21話 素敵なリキシャワラとの出会い
第22話 カルチャーショック受けちゃった?
第23話 アーユルヴェーダで禿を治そう!
第24話 そして、木っ端みじんの旅
エピローグ

タグ:インド|ジャイプール|デリー|旅行記|観光|車チャーター|運転手

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