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  [概要: デリー、ジャイプール、アグラ、バラナシ ゴールデンルート その4]

 第21話 素敵なリキシャワラとの出会い(2001.08.16-17 バラナシ)

バラナシの宿 いくら部屋を1人使いするからって、ここまでケチらなくても良くない? マットレス1人分抜いてあるんだよ~。

やっぱ、自分でホテル探す方が確実だよな~。


 アグラより寝台列車に乗り、無事にバラナシに着いた。迎えに来ているタクシーに乗り、ホテルへ。
 お察しの通り、迎えがいるという時点で、今回は安宿を巡り巡るのではない。そういう中、高級ホテルというのは、繁華街から離れた閑静な場所にあるため、観光には不便きわまりない。

 従って、タクシーの運転手が「この後、このタクシーで観光地に連れて行ってやる!」としつこかったのだが、 アグラですっかりやる気のなくなった我らは、「観光なんていかない!」と提案を突っぱね、ホテルの冷房に当たってだらだらすることにした。

 しかし、バラナシはやはり、デリーなどに比べると田舎の町。同じ値段を払って泊まる場合、デリーの方がずっとましな宿に当たる気がする。

 チェックインした部屋はすごく広かったのだが、バスタブはあっても穴が開いたまま放置してあるし、文句を言って部屋を変えて貰ったら、ペンキ塗り立てみたいな妙なにおいが充満しているし、うちの父はとことんインドに切れてしまった。

 正直、私は、インドの観光地観光地している街はあまり好きではない。だけど、「初めての人はとりあえず定番のところに行きたいかなぁ?」と、デリー、ジャイプール、アグラ、バラナシに行程をとってみたのだけど、失敗だったかも。

 やるならやるで、全て5☆ホテルにするとか、とことんリッチに行くべきだった。ぬかったなぁ。

 ジャイプールでは、通りすがりの見ず知らずのにーちゃんに「タバコちょうだい」って言われて、びびった位ですんだけど、アグラの客引きの蛇の様なしつこさは凄まじいものがあるし、寝台列車で熟睡できずにいたのに、バラナシに着いたらホテルでゆっくり寝たくても異臭で頭が痛くて寝られない。

 部屋を変えたくても、もう他の部屋は空いてない。結局、割れたバスタブをガムテープで止めてある、広さだけは豪華な部屋に戻ったが、今度は停電。

 ああ、とことんアンラッキーだ。

ガンガー近くの雑貨屋
洋モクも扱ってました。
 疲れ切った父をほっぽって、母と二人でガンジス川(通称ガンガー)に行くことにした。

 中・高級ホテルがある新市街からガンガーまでは、道のりにして5、6キロほどだろうか。
 父の疲れっぷりを見る限り、インドって意外と体力消耗するのかも。 さすがに歩いて行くのは気が引け、リキシャに乗ることにした。

 ホテルの前に待機しているリキシャに値段交渉すると、意外と高くないのに驚いた。
 その若いリキシャワラの言うところによると、彼はホテルの専属リキシャで(ほんとかね?)、料金は定額だとのこと。新市街、カントンメント駅向こうから、ガンジス川のガートまで、片道50ルピー、往復で100ルピーだ。

 翌日、流しのリキシャを捕まえたときも、前述のM氏(第5話参照)がヒンディ語で交渉してくれたのにもかかわらず、やはり50ルピーまでしか下がらず。つまり、自称ホテルの専属リキシャワラは、最初から最低料金を提示したということだ。

 インドでこういう人に出会うと光り輝いて見える。

 そのリキシャワラは、有名なダシャシュワメードガートではなく、十数メートル上流のVIJAYAガートに連れて行ってくれた。 変な客引きもおらず、ほんの少しだけボートマンがいるとても静かなガート。

 「ボートに乗らないの?」という問いかけに首を振り、ただ静かに川を眺め、ホテルに戻った。
 「わざわざここまで来てボートに乗らないなんて・・・変な外人!」って顔をしてたな。いいじゃん、別に。

 翌朝、今度はとりあえず早起きして、朝日が登るのを眺めに行った。一応、ガンガーと言えば、これでしょ(他にすることないしな~)
 相変わらず、ボートには乗らない我々を不審そうな顔で見るリキシャワラ。
 「せっかく、ガンジス川にいるのになんで?」と言われましても、乗りたくないっていうからしょうがないのだよ(恐らく怖いんだと思いますが)。

「別にいいの。川とサンライズを見に来ただけだから。」
「でも、せっかく来たんでしょ?ボートは1時間○○ルピーだよ」

 そう、言われてもな。安かろうが乗らないっていうんだもん。
 しかし、リキシャワラの君が何故にそこまでこだわるのか? ボートの紹介でバックマージンが入るわけでもなさそうだし・・・と不思議だった。

「・・・ボートに乗らないなら、もうホテルに帰る?何時までここにいる?」

 この台詞を聞いた瞬間、ぴーんと来た。なーんだ、そーゆーことか。
 ・・・君は、まだここを離れたくないんだね?

「しばらく・・・そうだな、30分から1時間はここに座ってるよ。 1時間後にホテルまで連れて行ってくれる?」
絵はがきみたーいでしょ?

「わかった。1時間後だね。1時間後にホテルまで連れてくよ。約束する。」

 彼は、にっこりと満面の笑みを浮かべながらそう言うと、Tシャツを脱ぎ捨て、どぼーーんとガンジス川に飛び込んだ。
 そして、ゆっくりと川を歩いてゆき、昇る朝日を見つめながら静かに沐浴を始めた。

 彼は、見た目はその辺にいる「今時風」のインド人にーちゃんだ。
 正直にいうと、その見た目とのギャップにほんのすこーしだけショックを受けた。インドも日本と同じで、経済の発展や教育の普及に伴って、だんだんと状況が変わっているから。
 例えば、「ガンジス川?汚いよ」っていうヒンドゥ教徒もいるからね。

 そして、そういう奴に限って、外国人をからかったり騙したりするので、旅の間はそういうのばっかりに関わっていたのかもしれません。

 ガンジス川のほとりで静かに祈る彼の姿。あの時の彼の姿は、ほんとに美しかったと思う。



- インド・パキスタン旅行記:木っ端みじんの旅 目次 -
プロローグ
第1話 相変わらずワルはワル。(その1)
第2話 相変わらずワルはワル。(その2)(
 →【写真】デリーでいろいろ食らう。
第3話 やっぱり、アムリトサルが好き。
 → 【写真】アムリトサルから国境の町アタリへ
第4話 たかが国境。されど国境。
第5話 早い、安い、綺麗・・・でも不快?
第6話 町を歩けば、男にあたる。
 →【写真】何もないけど好きな町。ピンディ
第7話 日本人嫁獲得大作戦?
第8話 旅、此即ち学習
 →【写真】ギルギットを歩く。
第9話 風の谷のナウシカごっこ
第10話 フンザドライブのすすめ
 →【写真】カラコルムハイウェイをゆく その1
第11話 旅の恥は掻き捨てないように
 →【写真】カラコルムハイウェイをゆく その2


第12話 気まぐれスープと謎のシェフ。
 →【写真】カラコルムハイウェイをゆく その3
第13話 山を下りるもまた一苦労
 →【写真】カラコルムハイウェイをゆく その4
 →【写真】カラコルムハイウェイをゆく その5
第14話 ラホーール、おそるべしっ(その1)
第15話 ラホーール、おそるべしっ(その2)
第16話 こんな列車の国境越え
第17話 車掌も密かにワル。
第18話 我ラクダのしりに物思う
第19話 損して得取れって・・・真実よ
第20話 やっぱ、アグラの街はうざい!
第21話 素敵なリキシャワラとの出会い
第22話 カルチャーショック受けちゃった?
第23話 アーユルヴェーダで禿を治そう!
第24話 そして、木っ端みじんの旅
エピローグ

タグ:インド旅行|インド観光|ガンジス川|バラナシ|リキシャワラ|日の出|沐浴

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