旅ナビ[たびnavi.] -旅のノウハウや海外旅行情報、旅行記や祭りレポートなど、海外が身近に感じる体験談サイト。 |
サイトコンセプト|リンクについて|サイトマップ |
![]() |
|
|
たびnavi.のTOP >
フィジー(島巡り編) > 第13話 世界で一番早い新年を。 (タベウニ島) [概要:タベウニ島の大晦日に真っ暗闇で一人でポツリ。な、なんだよも~!] 第13話 世界で一番早い新年を。 (タベウニ島)「いらっしゃい。今は(経営者の)息子がいないんだけど、部屋を空けてあげるわ」 ゲストハウスのオーナー家族と思われる女性が現れ、部屋へと案内してくれる。 ワイエボにあるクールアコモデーションは、「安さ売り」のゲストハウスで、各部屋にシャワーがあって、キッチンが使える割には値段はリーズナブル。 しかし、道路沿いにある建物は同系列のレンタルビデオショップ兼オーナー家族の住む家。ゲストハウスはその建物の裏にあって日当たりが今ひとつ。部屋は清潔なんだけど、電気が貧弱で暗いのがちょとなー。 「とりあえず一晩だけここに泊まったら?明日、いいところが見つかったら変えればいいじゃない」 思っていることが顔に出ていたらしい。そうね。今ひとつ気に入らないが、もうすぐ日が暮れようとしている今から荷物を背負って宿探しなんてしたくない。 「わかりました。じゃあ、休ませて貰います」 2002年の大晦日。私は1人でこの宿に泊まることになった。
散歩から戻ったころには、日は暮れかけ、あたりは薄暗かった。宿はシーーンと静まりかえり、オーナーの母親の見ていたテレビの音もしなければ、きゃいきゃい走り回っていた子供の足音も聞こえない。 「待ってるって言ったのに、おいていっちゃったのかな?まさかなー」 人間、誰しも不吉なことは信じたくない。それに私は、約束の時間にきっちり帰ってきたし、南の島の人はルーズな気がするし、きっと遅れてるだけなのよ。 部屋に戻り、持ってきた文庫本を読みながら帰りを待っていた。30分過ぎ、1時間過ぎ、気がついたらそのままベッドで眠りこけていて、目が覚めたら夜の7時!・・・やっぱり、置いてかれたーーー! 期待した分、ショックも大きい。「なんだよ~。だったら、1人で食事に行ったのに!」ぶつぶつ言いながら、その辺の食料をつまむ。 そして、それから小一時間ほどして、車のエンジンの音が聞こえてきた。オーナー一家のご帰還のようだ。 あまりに頭に来たので、電気を付けたまま寝ているふりをした。今更謝られたりしたくない。 ドアをノックする音も無視。窓の隙間から覗いている気配を感じながらも狸寝入りを決め込むと、息子は、こともあろうに、なんと発電機のスイッチを切った。そして、再び自分は車で遊びに行ってしまったのだ。 もう、踏んだり蹴ったりとはこのことだ。 だって、私は、夕方から今まで寝てしまったのだ。・・・うう。お目目はぱっちりさえてるのに、真っ暗。 電気がつかなきゃ本も読めない。外に出たってコンビニもない。何もすることがないじゃないか~。 夜中の12時前。自分の時計をじーーっと見つめる。 「そろそろ、年が明けるな~」 ぼーーっと物思いにふけっていると、遠くでわーーーっと歓声があがるのが聞こえた。 そして、パリーーんと瓶が割れる音。だれかビールの瓶を投げつけたなー。 「ふん。ここはタベウニ島のワイエボよ。フィジーの標準時じゃもう新年だけど、本当の日付変更線は島のもっと西なんだから。世界で一番新年を迎えるのが遅いのが、こ・こ・だっ」 タベウニ島は、日付変更線がど真ん中をつっきっている珍しい島だ。実際には、島の西も東も同じ時間を使っているけど、理論上はまだ大晦日なのっ。 ふんっだ。これくらいのへりくつは言わせて貰う。私の時間を返せ~。
|
| ©1997-2011 tabi-navi All rights reserved. |