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タイからカンボジアへ > 第8話 シェムリアップでヘアカット。$3。(シェムリアップ) [概要:シェムリアプはコンパクトで暖かい町だと思いました。のほほん。 ] 第8話 シェムリアップでヘアカット。$3。(シェムリアップ)
「今日はシェムリアップ近郊をレンタバイクして走ろっかなー」 日本でもバイクに乗っている私は、自分で運転してみたかった。この3日間ストレスたまりまくりである。 アジアの観光地では、国際免許がなくてもレンタバイクをしてくれる店が結構あり、旅行者が各所で利用しまくっている。ただし、相当使い込んでいるので、要事前点検である。 しかし、毎日派手に動き回っていたのでぐっすり眠ってしまい、起きたらすでに10時半を回っていた。 私の泊まっている部屋(二日目からシングルに移った)は、外に向かった窓が一つもついえおらず、外の明かりがちっとも入ってこない。真っ暗闇だから目覚ましをかけないといつまでもいつまでも寝てしまうのだった。 とりあえず町のレンタバイク屋を巡ってみたのだがめぼしいバイクは既に別の旅行者が借りてしまっていて、自転車くらいしか残っていない。まさか自転車で山越えをするようなパワーを持っている訳はなく、あっさりと遠出を諦めた。 でもね、この日は昼過ぎからスコールが来たので、行かなくて正解だったんだからっ。 目的が全くなくなった1日。とりあえず、手持ちのU.S.ドルが切れかけていたので両替をしに行くことにした。 "カンボジアにはU.S.ドルの少額紙幣を持っていこう!""ドルのトラベラーズチェックが望ましい" どのガイドブックを見てもこういった文章が必ず書かれていた。 「日本円はアジアのどこに行っても簡単に両替できるじゃん。わざわざドルに両替してもしょうがないんじゃないの?」 そんな風に高をくくって、持ってきたドル紙幣はたったの100ドルほど。あとは日本円のチェックと現金だけである。 ところが、ところが、シェムリアプは観光地なだけに、物価が高い。レストランなんて、外人と現地人で明らかにメニューが違う。 慣れない英語でサービスするのだからちょっと高いのは仕方ないけど、でも、どの料理も$1均一っていうのはおかしくないか?(さっきも書いたけど、遺跡公園内はもっと高い) きっと、どの料理もカンボジアリエルをドルに換算すると$1に満たないのだろう。 しかし、それ以下の小銭を出されても困るし、外国人用にメニューを作った労力も加えて全て$1にしたと推測する。 夜遅くまで開いている店になるほどこのような傾向が強く、英語メニューとクメール語メニューを比べると明らかに 違う金額が書かれている店もあった。 勿論、外国人、現地人区別することなく、安価で食べ物を提供してくれる店もあり、そんな店には自然と外国人が 集まっているのである。 我々は現地の人たちよりお金を持っているから多少高いのはいいと思うのだが、あまりにあからさまな料金設定だと口コミで旅行者に知れ渡って結局お客が減ると思うんだよね。そして、高くてもお金を払う旅行者はもっといいレストランに行くと思うのだ。民族音楽が流れてショーをやっているとことか。綺麗な作りの建物に入っているとことか。 中途半端に高いと、どっちの旅行者にも嫌われるよなぁ。 さて、両替であった。 私はシェムリアプについた翌日から遺跡観光を始めたため、手持ちのお金をカンボジアリエルに両替することもできず、 遺跡入場料、バイクチャーター料、食事などなどみるみるうちに手持ちの金がなくなっていった。 シェムリアプはタイバーツも通用するため、タイバーツで急場をしのげることが救い。 とにかく、はやいとこ両替両替。 結局、銀行をはしご3件目にして、ようやく日本円を両替してくれる銀行に行き当たった。 それもトラベラーズチェックはだめで現金のみ。 田舎の銀行なために、レートもオンラインになっておらず、紙に印刷された換算表をみて計算する有様。 なんか損している気分になる。ホントに計算大丈夫なんだろうか? 後日、プノンペンで銀行に行ったが、やっぱり紙の料金換算表を見ながら両替をしてくれた。 シェムリアプが田舎だからって訳じゃなく、カンボジア全体がこういう状態。短期旅行者は日本で多めにドル紙幣を用意するのが無難です。旅行前に最新のガイドブックや口コミ情報をチェックして、望んでください・・・。ちょこちょこ両替しているのはもったいないです。 ま、ドルのままでほとんど大丈夫ですが、ドルからカンボジアリエルに交換したければ、そのへんの闇両替でどうぞ。
のほほんとした1日が終わり、宿の部屋でだらだらしていると、チャンが明日のスピードボートのチケットを持ってきてくれた。宿で手配も出来たのでママには心苦しかったが、3日間世話になった彼らにコミッションが行くようにしたかったのだ。 バイクでやってきたチャンだったが、ビールを薦めると嬉しそうにびぐびと飲む。 「ちょっとだけなら大丈夫」ってホントかなぁ? 彼は仕事はとてもまじめにこなすし、はきはきとしてるし、ホントに気さくでいいヤツだし言うことなし。 彼の奥さんになる人は幸せだろな~。 チャンはこの日、トレンサップ湖半まで行ったという。プノンペンからスピードボートで来た観光客の客引きである。 そこでイギリス人の男性と明日から三日間遺跡案内する約束を取り付けることができたそうだ。 私らとの契約(?)が切れた翌日すぐに次の客を捕まえられて、なかなか順調みたいでよかったじゃないか。 ここカンボジアでは、あちこちの路上でたむろっているバイクタクシーの運転手の姿を見かける。 こんなに暇そうにしているのをみると、傍目には供給過剰なように思われる。 チャン曰く、仕事が得られるかどうかはホントに運次第。お天道様しだいなのだ。 まず、1日で一番早くシェムリアップにたどり着く観光客、スピードボートでやってくる客を捕まえに行く。 そこでお客を捕まえられなかった場合、バッタンバン、プノンペン、ポイペトなどからやってくるピックアップトラックの客を待つという。 トラックは天候などによって大幅に到着が遅れるときもある。 そんな時は、夜の12時を過ぎようとなんだろうと根気よく待たねばならない。 そうしないと翌日の収入はゼロなんだから。 そして、そこまでして待っていても客が取れないことだってある。仕事ってのは実にシビアなのだ。 仕事が取れたら取れたで、「アンコールワットの日の出を見につれてくよ」って外人をそそのかしてたりするものだから早起きしなきゃなんない。 かっ、過酷だ。確かに昼間一度家に帰って休憩したいよな~。 「バンコクに行って働きたいと思っているんだ」 数年前経済が破綻してしまったタイ。 しかし、カンボジアでバイクタクシーの運転手をして働くよりも、バンコクのレストランで働く方が 数倍の収入が得られると言う。 でも、そのためには警察に支払う賄賂が必要になる。 外国で働くには就労ビザがいるってのは、我々にとっても同じことだが、 「もっとお金が欲しいから外国で働きたい」 いくら何でもそんな理由じゃ、ビザが下りないのも当然である。 外国で働いてみたいからという理由で簡単に働けるなら、私だってとっくにいろんな国で働いてる。 彼らがタイに働くには、まず、カンボジアからでるための許可がないといけない。 そのためのお金が数百ドル必要で、さらにタイでの毎月の滞在許可にいくらか(実ははっきりとした金額を憶えていない)必要になる。 「そんなお金、とてもじゃないけど払えないから無理なんだ」 彼は屈託のない笑顔を浮かべながらそういった。 「日本の女を利用すれば日本にいける!」「日本人と結婚したら金持ちになれる」 というようなことを裏に含み、それとなく近寄ってくる人間に出会ったことは今までにたくさんある。 私のような小娘がこうやって自由に外国をふらふらできるということ自体、普通ではない。 だから今よりも良い生活を求めて、近寄ってくる人がいるのはめんどくさいけど、でも適当にやる過ごすことはできる。しょうがないことかなって。 私もふらふらと旅行を続けること自体申し訳ない気持ちになったりもするが、でも、旅をやめる気にはならない。 でもチャンは、きっとカンボジアの多くの人がそうであるように、ただただ、自分の生活を少しでも向上したいなというささやかな希望を抱いていた。私らになにかを望んでいるわけではない。何かを押しつける訳ではない。 「今も幸せだけど、でももうちょっと楽したいな」 そんなカンジである。 「まあ、ともかく呑んで呑んで」 今日の私らにはビールをおごることくらいしかできないけどさ(金を出したのはSさんであって、私ではないが)。 「今度ここに来たら、またチャンに遺跡案内頼みたいなぁ」 気持ちいい空気に包まれながら、シェムリアプ最後の夜は更けていったのだった。 のほほんな1日の様子はこちらから。
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