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  [概要: ローカル登山列車でミャンマー東北のラーショーまで]

 第5話 山岳列車もなかなかオツです。(マンダレー-ラーショー)

 朝の5時前、私は既にマンダレー駅にいた。これから列車に揺られてミャンマー東北部(中国の雲南省方面)の町、ラーショーまで行くのである。宿を出たのは4時すぎだったので、スタッフ爆睡。門番起こすの大変だったし。

 マンダレーからラーショーまでは距離にすると300キロも離れていない。しかし、その間を走る山岳列車は車両も線路も年代物。車内は電気もつかない真っ暗闇の状態で、列車は東に行き、西に行き、振り子の様にスイッチバックを繰り返しながら、山を登っていった。そう言えば、山のはじっこで止まるたびにキキキキーーと車輪が泣いていたのが思い出されます。(実は山道の大半は爆睡してしまったんですが)

 前項で座席がセカンドクラスになったと書きましたが、コレに関しては大した問題ではなかった。

 セカンドクラスの座席は、木製のベンチの様な椅子。しかし、座席の間隔には余裕があるし、しょっちゅう駅に止まるので、その度に外にでて売り子を冷やかしたりして、座りっぱなしでもない。
 そして、スピードが出ないので、それほど揺れも気にならない。むしろ、庶民が普通に利用する車両なので、とても楽しかったといえる。

 隣に座ったおばちゃんは、軽トラック一つ分くらいの大荷物を抱えて列車に乗り込んでいた。

 自分の座席の周りは言うに及ばず、車両中の座席の下や網棚の上に、籠一杯に詰め込まれた野菜や米、ビールのような瓶物などをめいいっぱい押し込んでいた。おばちゃんの降車駅が近づいたとき、出口近くに山盛りになった荷物を見て驚いたもん。この荷物の重さは、大人10人分くらいか?

 それでもおばちゃんの支払は自分の運賃だけだろうし、だから列車を利用してる感じがする(外国人料金で5ドルということは庶民は半額くらい??)

 そう言えば、今朝駅に着いたとき、ホームには山盛りの荷物を抱えた人たちがごろごろと寝ていたっけ。

「きっと昨日マンダレーに買い出しに来て、そのまま駅で待っていたんだろうなぁ」

 朝の4時半の列車に乗るんだから宿にいるだけ無駄だもん。

 さて、驚いたのは荷物の多さだけではなかった。

 降車駅が近づき、徐々に列車が減速しかけたところ、おばちゃんは窓の外に向かって叫んだ。一緒に列車に乗っていた息子とおぼしき小さな男の子が、重そうな荷物をよろよろとよろけながら運び出し始めたが、おばちゃんは座席から動かない。

 何でかなぁと思っていたら、列車の停車と同時に娘とおぼしき少女が現れ、小さな男の子には任せられない瓶物などの割れ物を、窓から娘に受け渡していた。
車内の風景

【車内はこんな感じ】

おばちゃんの荷物の一部

【おばちゃんの荷物の一部】
 出入り口から、窓からと家族総出のものすごい連係プレーで荷物の大半を降ろしたところで、列車は徐々に徐々に動き始めた。日本だと乗り降りする人がいる限り、ドアも閉まりませんし、列車も動きませんが、ミャンマーはお構いなし?!おおい。大丈夫かぁ?

 私がハラハラしながら見守る中、当のおばちゃんは冷静沈着そのもの。

「ほら、あんたは降りなさい!」

 加速が始まると同時に息子を列車から降ろすと、残った荷物を考えられないくらいの猛スピードで一つ、また一つと外に向かって投げ始め、最後の荷物を外に放つと自分も車外に飛び降りた。

 いや~鮮やか!荷物の配置も時間配分も計算され尽くされている感じで、感心してしまった。すごい!
 ホームに放たれた荷物を一つ一つ拾いながら颯爽と歩いて行く彼女の姿はかっこよかったっす。

 その後も途中の駅で、大量の砂袋を運び込む人がいて、全身埃まみれになったりしましたが (「ごめんごめん。外国人か?」と謝られてしまった)、 たったの300キロ弱の距離を丸1日かけて動くこの列車は、庶民の足としての用途が大きいですが、観光列車といってもいいくらいでした。

 スイッチバック(箱根登山鉄道でも経験出来ますけど)、世界第二の高さを誇る鉄橋からの眺め、密林、農村、滝等々、列車の雰囲気、車窓の風景、そして周りの環境のどれをとっても面白かったです。

 マンダレーとラーショーの間は道路が整っていて、バスの旅は快適だけども、片道だけでも列車にするのはお勧めですよ。

 それでは、この山岳列車の旅の風景、情景はこちらからどうぞ




- ミャンマー旅行記:たくさんの不思議に出会った国 目次 -
プロローグ
第1話 教会?時計塔?クリスマス・デイ?!
第2話 調子が狂うくらいまったり、にっこり [photo]
  → [写真とコメント]ヤンゴンほっつき歩き
第3話 ミャンマーの列車は・・・厳しいです。
第4話 世界最長の木製橋を見に行った。 [photo]
  → [写真とコメント]アマラプラほっつき歩き
第5話 山岳列車もなかなかオツです。
  → [写真とコメント]ラーショーまでの列車の旅
第6話 中国の色濃い東北の町で
  → [写真とコメント]雲南近くのシャンの町[photo]
第7話 路線バスは、貨物バス。
第8話 夕暮れのシーポーを必死で回ったのだ
  → [写真とコメント]シャンパレス。[photo]
第9話 きゃーーー。ごめんなさいっ。
第10話 うーむ。バスも辛い。
第11話 うわっ。この人、イタイっ。
  → [写真とコメント]マウントポッパの写真館
第12話 最後の夕暮れはタケノコと共に
  → [写真とコメント]バガンの素敵な夕暮れ
第13話 何の変哲もない年越しパーティーの話
第14話 がんばれ!小坊主!!
  → [写真とコメント]バガンのタケノコ群
第15話 インド人みっくすビルマ人のこと
第16話 ヤンゴンでぐるぐるぐる・・・
第17話 はぁ?TSUNAMIってなんのこと?
エピローグ
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タグ:マンダレー|ミャンマー|ラーショー|登山列車

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