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  [概要: インドネシア沖に津波?!そんな情報まったくしりませ~ん]

 第17話 はぁ?TSUNAMIってなんのこと?(ヤンゴン)

 ぐるぐるぐる・・・とお腹を壊したミャンマー最後の晩餐を終え、今日はいよいよヤンゴンを経つ。チェックアウトの12時までごろごろと転がり、ホテルの車で空港へ(昔のあたしなら流しのタクシーを交渉して捕まえたものだが・・・)。ヤンゴンの空港は国際線、国内線が同じ場所になるため、国内線ターミナルへ向かう一組のフランス人カップルと同乗することになった。

 彼氏は大柄で何かスポーツでもやっていそうな体格なのに対し、彼女はとても小柄。そういえば、フランス人って意外と小柄な人が多いとかどこかで読んだなぁなんて思ったりして。これまで旅で出会ったフレンチもそういう人多かったかも。

 その小柄でかわいらしい彼女はとても人なつっこい。

「ミャンマーはどうだった?私たちこれから飛行機でバガンに行くの。良かった?」

 バガンは良かった。夕日が最高だった。レストランでもお腹を壊した。料理がいまいちですぞ。等々、簡単な英語で受け答え。もっとたくさん情報をあげたいんだけどね、ごめんね。

 ミャンマー旅行についての当たり障りのない会話が一通り終わると、彼女が訳のわからないことを言い出した。 旅行者が旅行について話している時には出てこない単語が出始めたので、何を言っているのかが飲み込めない。 時々「津波」とか「地震」とかゆっているのはわかる。

「・・・ミャンマーの大昔の伝説の話でもしているのか?」
「この人はミャンマーお宅なんだろうか。そういうのについていける英語力はないんだけど」

と、話半分で聞き流していたが、よく聞いていると私にこのことを知っているか問いかけているらしい。

「ええと、そのTSUNAMIって一体いつの話?」

 その台詞にただでさえ大きな目をまん丸くした彼女。

「やっぱり、ミャンマーには情報が流れてないのよ!!」

と彼氏にフランス語でなんだかんだと言い、自分のデイバッグの中から写真雑誌を取り出した。

「津波が起こったのは1週間前よ。インドネシア沖が震源地で何万人も死んだの。ほら見て!」
 めちゃくちゃに崩壊した家屋。海岸沿いに並んだおびただしい数の血だらけの人間。泣き叫ぶ子供。フランス語の雑誌でもインドネシア、スリランカ、タイ・・・と所々は読める。ええ?なんだこれ??
 ボーゼンとページをめくっている私に向かい、彼女は大げさなゼスチャー付きでひたすら解説を続ける。
バカうまのプリン
【バカうまのプリン】

勿論うそっこ7-11
【うそっっこ7-11】
「最初は、スマトラ沖で地震が起こったの。その後大きな津波が押し寄せて人や家を飲み込んだのよ。そして、津波がざざーーっと引いて、また来たの。その後の写真がこれ。やっぱりミャンマーには情報が流れてなかったのね・・・」

 私はヤンゴンしたのは12月24日。その二日後に大地震が起き、津波が押し寄せたという。プーケットとかインドネシアとかインドとか・・・って、じゃあ、ミャンマーも被害あるんじゃないの?でも、こんなニュース流れてなかったし、ミャンマー人も誰も話題にしてなかった。テレビといえば、みんなサッカーに夢中だった。どこの食堂でも男どもが群がってタイガーカップに集中してた。・・・ええっ?

「私たちは昨日ヤンゴンについたのよ。旅行に行くかどうか悩んだけど、ミャンマーの被害は報道されてなかったから来てみたの。」

 ええっと、ええと、そうですか。彼女の言うことに相づちを打つくらいしかできない。でも、・・・こんなこと言ってはいけないのだが、ほんとに陸に打ち上げられたマグロみたいで、これが人間だというのが信じられない。日本のメディアじゃこういう写真載せないもん。これは一週間前に起こった現実の出来事?リアリティが・・・全くない。

 あまりの驚きに順応出来ず、そんな状況でやっと出た言葉がこれ。

「あの、私、空港に着いたら家に電話します。きっと、両親は心配していると思う」
「そうだね。そうした方がいいよ」

 彼氏の方がふかーく頷いて神妙な面持ちでそう答えた。
 やっぱ・・・心配してるよね。きっと。


- ミャンマー旅行記:たくさんの不思議に出会った国 目次 -
プロローグ
第1話 教会?時計塔?クリスマス・デイ?!
第2話 調子が狂うくらいまったり、にっこり [photo]
  → [写真とコメント]ヤンゴンほっつき歩き
第3話 ミャンマーの列車は・・・厳しいです。
第4話 世界最長の木製橋を見に行った。 [photo]
  → [写真とコメント]アマラプラほっつき歩き
第5話 山岳列車もなかなかオツです。
  → [写真とコメント]ラーショーまでの列車の旅
第6話 中国の色濃い東北の町で
  → [写真とコメント]雲南近くのシャンの町[photo]
第7話 路線バスは、貨物バス。
第8話 夕暮れのシーポーを必死で回ったのだ
  → [写真とコメント]シャンパレス。[photo]
第9話 きゃーーー。ごめんなさいっ。
第10話 うーむ。バスも辛い。
第11話 うわっ。この人、イタイっ。
  → [写真とコメント]マウントポッパの写真館
第12話 最後の夕暮れはタケノコと共に
  → [写真とコメント]バガンの素敵な夕暮れ
第13話 何の変哲もない年越しパーティーの話
第14話 がんばれ!小坊主!!
  → [写真とコメント]バガンのタケノコ群
第15話 インド人みっくすビルマ人のこと
第16話 ヤンゴンでぐるぐるぐる・・・
第17話 はぁ?TSUNAMIってなんのこと?
エピローグ
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タグ:インドネシア|スマトラ沖地震|ミャンマー|情報鎖国|津波

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